1. 鈴鹿山脈/登山日記
  2. 山行記録
  3. 2024年10月14日

近江:伊吹山

伊吹山ドライブウェイの駐車場から夕刻の西空に紫金山・アトラス彗星を見た。

登山日
2024年10月14日月曜日
ルート
駐車場-西登山道-伊吹山-中央登山道-駐車場

紫金山・アトラス彗星の位置

国立天文台の情報によれば、紫金山・アトラス彗星は10月13日(日本時)に0.47天文単位まで地球に最接近し、14日は夕刻の西空に見えるとのこと。日没の1時間後、ほぼ真西の高さ10度付近にコマ(先端部)がある。名古屋の日没は17:19なので、高さ10度だと大雑把に19:00を過ぎると地平線に沈みそうだ。

連休の御在所ロープウエイはサンセット運転として営業を18:30まで延長しているが時間に余裕がない。ところが、伊吹山ドライブウエイを調べると、彗星見物のために21:00まで営業するとのこと。午後から伊吹山へ出かけた。

伊吹山

16時頃に駐車場に到着したが青空には雲が多くなった。彗星を観察をするなら駐車場からとして、まずは山頂へ登る。伊吹山は昨年7月の豪雨により斜面が荒れて滋賀県側は登山禁止になっており、今年は土石流が山麓の伊吹地区に流れ込んている。

協力金を投函して西登山道を登る。こんな時刻なのに登っている人が多い。白い花はシロヨメナとリュウノウギクか。

写真1シロヨメナ写真2 リュウノウギク

三角点まで行ってみる。三回は見ているはずの測候所は何処にあったのやら。ノッペラボウのような印象があった日本武尊像は、この時間帯に見ると意外と陰影が豊富なことを知る。それでも、まぁ何とか出来なかったのかと思うけれど

写真3 イブキトリカブト写真4 日本武尊
写真5 弥勒堂、雲が気になる写真6 一等三角点

17時を過ぎているのに山頂は賑わっており、ウエディングドレスのカップルが写真撮影に勤しんでいるのには呆れてしまう。少し風が出て来て寒いけれど大丈夫か。

対山館は既に閉店しているが、店の前には三脚を用意した人が10人ほど構えている。夕景の写真を撮影している様子はないので紫金山・アトラス彗星が目的か。西空の雲は幾らか少なくなってきた。南の空では大型の鳥が羽ばたくこともなく飛んでいく。

写真7 伊吹山山頂にて
写真8 伊吹山山頂にて、琵琶湖と夕日

日は沈んだけれど伊吹山寺の北側の店舗は営業を続けており、周辺には60人以上が残っている。月齢は11ほどだが、夕暮れで薄暗い中央登山道を家族連れと戻れば、駐車場の西端にも多数の人が待機しており天体望遠鏡も持ち込まれている。そのなかへ自動車から三脚を出して加わった。

紫金山・アトラス彗星

撮影機材は何時ものフルフレームのカメラと標準ズーム(Z6、Z24-70mm F4)、そして重さ1kgの三脚だ。フィルム時代に使っていたASA400のトライXに比べれば、いまは幾らでも感度を上げられるので何とかなる。レリーズもカメラの機能で代替え出来る。

かなりの薄明が残る18:15を過ぎた頃、周辺からは「見える」との声が聞こえてくる。老眼には厳しいように思うので少々焦ったが、双眼鏡で探すと見つかり、暗くなるに従い肉眼でも明瞭に確認できるようになった。市街地なら街路灯などの「光害」で明るいために無理かも知れないけれど。

写真9 紫金山・アトラス彗星、伊吹山から

久し振りに見る彗星だ。尾の長さは10度くらいはあるかも知れない。感覚的には数字より高い位置に感じる。撮影してみた。(18:28、38mm、F4、2″、ISO3200)

彗星は高度を落とし、雲は南(左)へ流れていく。高度が落ちて雲が邪魔になった19時直前に撤収。周辺に残る人も僅かだ。中央登山道を下りてくる人のランプが続く。

ドライブウェイが冬季休業するまでの間、寒いけれど日没が早くなるので山頂からの夜景は良いかも知れない。料金3,140円はお高くて値上げも告知されており、おまけにクマが出るかも知れないけれど。

(作成 2024.10.15)