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  3. 2010年1月17日

養老:多度山

ハイキングコースを利用して、多度峡、黒石三角点(327.6m)、相場振り跡、多度山頂を歩き、引き返して猫ヶ裏の道を降りた。下山道の名称を知らないが、多度町史・自然編に掲載された地図には、下山路上部付近に「猫ヶ裏」、下部に「猫ヶ谷」と記載されていたので、この名称にしておく。

登山日
2010年1月17日日曜日
ルート
多度峡-ハイキングコース(黒石、相場振り跡)-多度山-猫ヶ裏-多度大社

記録

写真1

新春の参詣者で混雑する多度大社前の駐車場を横目に、がら空きの多度峡駐車場に自動車を置いた。ロングスパッツを積み忘れて取りに戻ったが、多度山に雪は見えない。遅い時刻の出発になった。

多度峡(八壷渓谷)のハイキングコースを歩くのは1998年以来のこと。天然プールの休憩施設が新しくなっている。奥へ続く林道は狭いが状態は良く、下山してくる登山者や後方から来るマウンテンバイクに時々出会う。西谷川沿いの最北端、大きくU字にカーブする253m地点まで軽四自動車が入っており、サカキを採取していた。

次のカーブからは踏み跡が尾根を南下しており追いかけたくなるが、引き返してヤブのなかに「黒石」を探した。その三角点からは展望なし。標石には、ucodeと印刷されたシールが貼られている。三角点の情報を記録したICタグらしい。こんな山中で、どのように利用するのだろう。(国土地理院はインテリジェント基準点と呼称している。)

写真2写真3

次の地形図は、GPS(Empex map21EX)で取得した軌跡を編集して地形図に描画したもの。

地図の大きさ:600×150 600×500 600×600

地図の大きさ:600×150 600×500 600×600 説明:地図表示について

赤線:登山ルート、青線:下山ルート、:展望台、:相場振り跡・32号鉄塔

写真4写真5

やがてコンクリート舗装の坂道となり、これが途切れると右側に小径があって四日市方向の展望台になっていた。その先のハイキングコースには案内板が立ち、石津御岳に向かう縦走路が細道となって分岐する。ハイキングコースは所々に雪を残した車道となり、多度山へ緩く降る。途中、「相場振り」と32号鉄塔の標識が現れたので寄り道をした。

写真6写真7

「相場振り」は桑名の米相場を旗振り信号で伝達していた場所とのこと。平成9年の石碑が建ち、木曽三川の展望がある。

写真8写真9

多度山頂公園には、登山者や、遊具で遊ぶ親子、マウンテンバイクの姿ある。木曽三川の河口部や名古屋方面の展望は、この高峰神社付近からが良い(山行記録:2002年7月6日)。多度町史によれば、高峰神社の祭神は天狗(白髭白宝龍神)であって、昭和8年創建とのこと。多度大社の祭神である一目連は天狗である大蛇でもある、多度山の中空には目に見えぬ天狗の世界がある(天狗の研究、知切光歳)とかあるらしい。東側の視界には、天狗ならぬハンググライダーが見え隠れしていた。

写真10写真11

「相場振り」の入り口付近まで引き返し、猫ヶ裏方面に降りる登山道に入る。直ぐ8合目標識があるが、何に対する8合目なのやら。この道はマウンテンバイクの下降路に利用されており、轍が残されていた。歩くには良い道だが、雑木林の中を行くばかりで、かなり降りて東向きに歩くようになるまで展望は期待できない。

最後に左下の薄暗い谷に降りて水路沿いに歩くが、谷へ降りずに尾根上を直進すると多度峡の入り口付近を見下ろすようになって、民家(別荘か)の庭先に出た。いずれにせよ、多度大社~多度峡駐車場間の道路に降りる。降りたところにあった民家は解体されて更地になっている。(山行記録:2002年7月6日)

以上、地味だが気持ちの良いハイキングを楽しんだ。下山後、新春の参詣者に混じって、いまだ出店が並ぶ多度大社に参詣し、ふるさと多度文学館(図書館)に立ち寄って多度町史を引っ張り出すなどしてみた。

行程表

9:47多度峡駐車場
11:51石津御嶽分岐
12:02相場振り跡
12:32多度山頂 (12:32 - 12:50)
13:05猫ヶ裏への下山道入口
14:15多度大社~多度峡駐車場の道
(作成 2010.01.22、地図データ更新 2021.01.22)