伊勢:姫越山
三重県度会郡紀勢町と南島町の境界にある姫越山(502.9m)に出かけた。また、海が見える山だ。南東に広がる芦浜は原発立地に揺れたが、中部電力は昨年に立地断念を表明している。
- 登山日
- 2001年3月11日日曜日
- ルート
- 錦大橋-姫越山-狼煙台跡-芦浜-浅間神社
姫越山
錦大橋手前の駐車場に停める。ここには、20台くらいの駐車スペースと綺麗なトイレがある。駐車場から川の右岸を上流へ歩き、次の奥川橋で対岸へ渡ると、登山口のコンクリート階段と「紀勢町商工会青年部」と書かれた姫越山の案内板があった。
この案内板によれば、登路はここから山頂に達するものだが、帰路は2種類ある。ひとつは「分県登山ガイド 三重県の山」に記載されたもので、侍従塚-姫塚間の芦浜分岐から芦浜の西(芦浜池分岐)へ降り、西進して浅間神社へ帰るもの。もう一つは山頂から狼煙台跡へ降り、そのまま南島町との町境界付近を下降して芦浜の東端に降り、芦浜を西へ横断して芦浜池分岐から先の帰路へ合流する大回りコースだ。親水公園はひとつめの帰路から行ける。
階段を登ると樹林に突入して急登が続く。枝道があるが、赤テープもあるので問題なし。道が水平になると一カ所に切り開きがあり、港の展望が広がった。やがて、また急斜面になり先行グループに追い付く。登山道は尾根の西側になり、石積みの小さな侍従(爺ヶ)塚に着くと、山頂まで30分とある。すぐに尾根を東にまたいで緩く下降する。この付近は薄く雪が積もっているが金曜日の降雪によるものか、あるいは今朝のものか。風に乗ってわずかに雪が舞う。前方にピークが見えるが山頂か。緩やかな鞍部状(芦浜分岐)になると標識があって、右後方から芦浜からの道が合流する。姫塚を通過すると登りになり、意外にあっさりと山頂に着いた。
二等三角点(点名:姫坂越)のある山頂はあまり広くない。東側が切り開かれており、芦浜の砂浜とその少し内側にある芦浜池が見える。後続の2グループが到着して山頂が満員になったので、早々に狼煙台跡へ向かった。
芦浜・芦浜池
狼煙台跡へはすぐに到着したが、分県登山ガイドの地図にある山頂と狼煙台跡の間の林道らしいものは見当たらない。そして、期待に反してまったく展望がない。

ここから町境界を降りる。赤テープに従って下降するが、尾根が広がるとテープが無くなる。そのままの方向へ下ると防火線の切開きなのか尾根上の道になった。あまり歩かれている様子がない。何回か緩いアップダウンがあってから右手に芦浜の展望が広がった。(写真)
すぐ下に大きな看板があるので前に廻ると「社有地につき許可なく立ち入ることはご遠慮願います」。中部電力のものだ。付近は峠になっており、小さな標識には、左:新桑、右:芦浜とある。これが新桑竈-芦浜-錦を結ぶ古い道なのだろう。芦浜へ降りる。ジグザグに下る良い道だが枝道が多く、目印もほとんどない。
なおも下り、スギの植林帯の道へ下りた。左折して赤い屋根の小屋を見ながら進むと標識があり、これも前に廻ってみると「私有地につき無断立入禁止 管理者」。ここは十字路になっており、直進するとまた同じ標識があって芦浜の海岸へ出た。
この芦浜は、北は岩壁、南も磯で周辺から孤立している。山側には芦浜池があり、さきほどの十字路からこの芦浜池の海側に道がある。周辺では絶滅が危惧されるハマナツメの増殖試験がされていた。芦浜を釣り人が一人、南へ帰っていく。
南端の防波堤を木橋で越えて、しばらく植林帯を登ると芦浜池分岐のある尾根に乗った。山頂から降りてくる道もある。ここにもまた中電の大きな看板。中部電力はどうやって芦浜を管理していくのだろうか。あとは、少し時間を要するが、良い道を浅間神社へ帰るばかりだ。
帰宅して地形図を見ると、帰路に歩いたルートは案内板にあった町境界のものではなく、東へ向かう尾根を下り、芦浜-新桑間の道へ出たようだ。狼煙台からの下降ではテープを探すべきだった。
行程表
9:22 | 錦大橋西側駐車場出発 |
9:25 | 登山口 |
10:25 | 侍従(爺ヶ)塚(10:25-10:30) |
10:33 | 芦浜分岐 |
10:50 | 姫越山山頂(10:50-10:55) |
10:58 | 狼煙台跡 |
11:23 | 峠、中電看板 |
12:22 | 十字路、立入禁止標識 |
13:11 | 防波堤出発 |
13:26 | 芦浜池分岐、中電看板(13:26-13:32) |
14:19 | 浅間神社 |
14:42 | 錦大橋 |