美濃・能郷白山
2日前、藤原岳の北西峰から見た能郷白山(1617m)へ残雪を求めて登った。能郷谷から登り、前山からの尾根道は残雪上の踏み跡を追った。快晴で風も緩やか。花と展望を楽しんだが、無雪季にはそうもいかないのだろう。
- 登山日
- 1999年5月1日土曜日
- ルート
- 能郷谷林道-能郷白山-能郷谷林道
アプローチ
国道157号線のうすずみ温泉入口付近から道が狭くなり、黒津口のバス停で道が2分した。右はゲートがあり、「落ちたら死ぬ」の看板。温水峠へ向かう道へ入ってしまったので引き返す。分岐から左へ入るとすぐに里宮の能楽堂があり、道は幾分広くなった。
人家が途切れ、広い谷の右岸につけられた林道を行く。舗装道だが狭いので対向車が来ないことを祈って急ぐ。やがて左岸になりコンクリート舗装に変わる。大きくカーブするところに登山口と駐車スペースがあった。20台くらいは停められそうだ。
前山

流れを渡って樹林の登山道に取り付くが、いきなりの急登で足が思うように動かない。急斜面は続き、コブシの白い花が見え出すと1合目に着いた。いったん林道へ出るが、ふたたび登山道を急登する。足下に咲くイワウチワの花がきれいだ。2合目へ到着し、少し下るとササ原に変わる。わずかに残雪をつけた前山が前方に見えた。
3合目から、右に能郷谷林道を見渡すことができる。左(西)には残雪をつけた稜線がせり上がってくる。磯倉という山らしい。前山の南側を水平に巻くと、突然に残雪の尾根へ飛び出した。前山-能郷白山間の尾根である。はじめて能郷白山(写真1)が右手に見えたが、まだ遠い。
能郷白山


残雪の道を緩やかに下る。所々で雪が溶けて地道になる。この尾根には鞍部がいくつかあり、何度も高度を下げる。どうやら最後の鞍部が、もっとも標高が低そうだ。見上げると、山頂の左手に社が見えている。磯倉まで、残雪が着いた稜線(写真2)がきれいに見える。
雪が消えた斜面を登りなおす。やがて雪道に変わり、上方斜面には先行者が3人、小さく見える。広い雪面には支えになるものがない。踏み跡はそのまま、ダイレクトに山頂へと続いていた。(写真3)
広い山頂は、北東隅の三角点付近を除いて雪に覆われていた。北に白山、東は御嶽山と乗鞍岳か。霞んだ空に淡く見える。山頂の南にある白山神社付近には雪がない。カタクリの花を見ながら昼食とした。(写真4)
帰路

山頂からの下山は、捕まるものがない広い斜面なので少し緊張させられる。その斜面を次々と登山者が上がってくる。前山までに20人くらいとすれ違ったか。前山で山頂に寄り道をしようとしたが、山頂が近づくと雪がなくなり、ヤブに変わってしまった。能郷白山を眺めてひと休み。
林道へ降りてからは登山道を下らず、そのまま林道を登山口まで歩いた。地道の林道には落石が散らばっている。フキノトウを見ながら谷を左岸へ渡るとゲートがあり、チェーンで閉鎖。自動車2台が停車していた。新緑が鮮やかだ。コンクリート舗装の道を淡々と下った。
行程表
7:08 | 登山口を出発、すぐに右岸へ渡り急登が始まる |
7:30 | 1合目 |
7:49 | 林道へ出る |
8:47 | 3合目 |
9:16 | 前山-能郷白山の尾根に乗る |
9:52 | 最低鞍部(休憩:4分) |
10:30 | 能郷白山、山頂(昼食休憩:50分) |
12:34 | 前山山頂付近(散策:11分) |
13:07 | 3合目 |
13:51 | 林道へ出る |
14:43 | 登山口 |