CTYが海外からの接続を遮断した
最近、Googleで検索しても当サイトが表示されない。
何かの障害が発生したのか。
調べると、CTY(株式会社シー・ティー・ワイ、四日市市)がWebサーバに対する海外からの接続を遮断していた。このサーバには当サイト主要部分を設置しているので、海外にあるGoogleからは当サイトを見られない。
有り得ないことが起こっていた。
インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)による海外接続の遮断という前代未聞の事態が1年2ヶ月継続し、ようやく2025年3月に遮断が解除された。その後、2ヶ月を経過したが、未だに遮断解除は公表されていない。同社に対する信頼感は提供サービスの品質とともに地に落ちた。
以下に、ISPがWebサーバに対する海外接続を遮断した期間のメモを残しておく。
1 接続遮断の告知
「CTYホームページの海外アクセスからの接続遮断について」が告知されていた。2024年1月25日からURLに http://www.cty-net.ne.jp/ が入っているページへの海外からのアクセスを遮断するという内容だ。
当サイトは http://www.cty-net.ne.jp/~hrkn/ にあるので遮断の対象になる。
2 影響
困っていることはGoogleのサービスを利用できないことだ。検索エンジンのクローラが遮断され、検索してもトップページさえ表示されなくなった。検索シェア8割のGoogleに表示されないとWebサイトの存在を認識してもらえない。Google Search Console や Internet Archive なども機能しなくなった。
CTYが https://www.cty-net.ne.jp/ を海外からの攻撃に対して保護することの必要性は理解できる。しかし、このURLを使用せざるを得ない下位フォルダの利用者まで接続遮断の道連れにして、何の対策も示さずに「ご理解ください」と告知していることはどうかと思う。www2、www3 … www7 などは遮断対象になっていないので、一部の利用者(おそらく古くからの利用者)だけが不利益を受けている。
検索エンジンは Bing が機能しているようなので、しばらくは様子を見よう。海外からの接続遮断が緊急に必要なことなら、追って利用者の不便を解消する措置が取られるに違いない。(注記:措置なし。1年2ヶ月に渡って遮断を継続するだけだった。そして、遮断解除の公表さえない。)
3 記録(2024.05.07 追記)
現在、Googleを使って「鈴鹿山脈/登山日記 site:cty-net.ne.jp」で検索すると、「鈴鹿:尾高山 2010-11-23 - 登山日記/山行記録」1件だけが表示される。CTY のトップページは検索すると表示されるので、無理心中に巻き込まれて死んだが巻き込んだ本人は生きていますという状態だ。
プロバイダーが海外からの接続を遮断している事例を探してみたが、CTYのグループ企業であるCNS(株式会社ケーブルネット鈴鹿、鈴鹿市)が同様に遮断していること(CNSホームページの海外アクセスからの接続遮断について)を見つけただけだ。
なお、SAKURA internet の「レンタルサーバーが国外からのアクセスをブロックする理由」が出てきたが、特定ファイルに対する接続を遮断するもので、海外からログイン画面に接続できなくなるなどの制限はあるが、Webサイトには接続できるとのことだ。CTYのような全面的な遮断ではない。
古い記事だが、マイナビニュースの「アクセスできないのは自分だけ? サーバの死活状況を確認できるサービス5選 2018/12/23」を見つけたので、紹介されている「Down For Everyone Or Just Me」を試してみると、

海外から見た http(s)://www.cty-net.ne.jp/ はダウンしているとのこと orz ...

例えば、http://www3.cty-net.ne.jp/ は生存しているね。
4 記録(2024.05.11 追記)
Googleを使って 鈴鹿山脈/登山日記 site:cty-net.ne.jp で検索しても検索結果を表示せず「一致する情報は見つかりませんでした。」と回答してくる。海外からの接続遮断から107日が経過している。意外と早く消えてしまった。
今後は site:https://www.cty-net.ne.jp/ の検索結果の推移を観察してみよう。今日は表示結果の下端に「最も的確な検索結果を表示するために、上の 28 件と似たページは除外されています」と表示される。今後はこの数字が減少していくのだろう。
5 記録(2024.07.26 追記)
CTYが海外からのアクセスを遮断してから6月が経過した。Googleで 鈴鹿山脈/登山日記 site:cty-net.ne.jp を検索しても何も表示されない。
site:https://www.cty-net.ne.jp/ の検索結果は20件に減少。内訳はユーザページが14件、CTYのページが6件ある。ユーザページは Not Found 2件、Internal Server Error 1件、何故か「とほほのWWW用語集」など引用元と思われる http://tohoho.wakusei.ne.jp/ の記載があるページ 4件が含まれる。
6 https ?(2024.09.16 追記)
Googleで 鈴鹿山脈/登山日記 site:cty-net.ne.jp を検索しても何も表示されない。site:https://www.cty-net.ne.jp/ の検索結果は20件で変更なし。
接続遮断以外に気になることがある。http と https の混在だ。当サイトのトップページの URL:http://www.cty-net.ne.jp/~hrkn/ をブラウザに打ち込んでやると http で接続される。しかし、リンクから接続すると https に接続される。(Google Chrome の閲覧履歴データは削除、同じくHSTSを削除して、HTTPS優先モードは off )
以前、CTYに問い合わせたところ、ユーザのホームページは正式には https に非対応と回答があった。こんな状況では https に正規化できない。また、当サイトのリソースを外部から利用する場合、混在コンテンツの問題が発生する。
7 海外接続を遮断するISP(2024.10.19 追記)
海外の接続遮断は継続中。site:https://www.cty-net.ne.jp/の検索結果は17件に減少。
ISPであるにも拘わらず海外からの接続を全て遮断している業者は CTY 以外に存在するだろうか。「インターネット接続サービス安全・安心マーク推進協議会」の 「マーク付与事業者情報」 に「ISP版マーク取得者一覧」があり、90事業者が掲載されているので、これをVPN経由で閲覧してみた。

その結果、CTY(株式会社シー・ティー・ワイ)ただ一社のみが Access Denied と表示されて接続できない。何故か同様の遮断をしているグループ企業CNSは接続できてしまった。社長や担当部長には正座しなさいといいたい。
8 ユーザHPの機能変更などが告知された(2024.11.02 追記)
ようやく https に対応するらしい。10月28日付けで「メールWEBサーバ移行に伴う変更点及び注意事項のお知らせ」がCTYに掲載された。実施は来年の2月~3月とのこと。
他にも幾つかの仕様変更があるようで気になる。素人なので、実際の状況を見て対応を取捨選択することになるのだろう。ただ、海外からのアクセス遮断についてのコメントはなくて「グーグル八分」が継続している。
9 .pureftpd-rename.19431.f82d86b7 ?(2024.11.03 追記)
FTP の操作中にディレクトリ名が".pureftpd-rename.19431.f82d86b7"へ勝手に変更されて居座っている。名前の変更も削除も出来やしない。FTPサーバの設定の誤りか。何だか知らないが対応は素人には無理っぽい。
10 機能変更のスケジュールが告知された(2025.01.04 追記)
12月24日付けで「メールWEBサーバ移行に伴う変更点及び注意事項のお知らせ」が更新された。変更は2月5日とのことだ。告知内容は少し具体的になっているけれど、海外からの接続遮断については何のコメントもない。
site:https://www.cty-net.ne.jp/ の検索結果は11件まで減少したが、何故かCTYのトップページが検索結果に加わった。
11 海外からの接続を遮断して1年が経過した(2025.01.30 追記)
CTYが海外からの接続遮断を開始したのが昨年1月25日のこと。1年が経過し、Google検索からの村八分は継続中だ。こんなISPの存在が許されて良いのかな。「メールWEBサーバ移行に伴う変更点及び注意事項のお知らせ」が1月27日付けで更新され、作業日が2月6日に延期されている。海外からの接続遮断についてはコメントなし。
Googleで 鈴鹿山脈/登山日記 site:cty-net.ne.jp を検索しても何も表示されないし、site:https://www.cty-net.ne.jp/ の検索結果は8件に減少した。
12 CTY-NETのサイトが移転した(2025.03.24 追記)
CTYが海外からの接続遮断を開始して1年2月が経過した。3月24日にはCTYのサイトが https://www.cty-net.ne.jp から https://cty-cns.jp へ移転した。移転先は接続遮断されていない。海外接続の遮断解除については何のコメントもない。
Googleで 鈴鹿山脈/登山日記 site:cty-net.ne.jp を検索しても何も表示されない。site:https://www.cty-net.ne.jp/ の検索結果は8件のままだ。
13 海外から接続遮断が解除された(2025.03.26 追記)
3月26日、https://www.cty-net.ne.jp から https://cty-cns.jp へのリダイレクトが設定されので、接続遮断を継続する理由がなくなった。試しにVPNで海外から当サイト「鈴鹿山脈/登山日記」 https://www.cty-net.ne.jp/~hrkn/ へ接続すると表示されることを確認できた。接続遮断は解除されたが、この情報は公表されていない。
Google Search Console も利用可能になった。http://www.cty-net.ne.jp/~hrkn/ を確認すると、昨年1月25日の接続遮断後は検索件数が減少し、5月13日が最後の検索になっている。インデックスの登録は0件。未登録は51件で原因は「アクセス禁止(503)でブロックされた」こと。リンクは外部、内部ともに「データがありません」と表示される。
同様に https://www.cty-net.ne.jp/~hrkn/ を確認すると、過去16ヶ月間の検索パフォーマンスは0件。インデックスの登録も0件。未登録は29件で「アクセス禁止(503)によるブロック」が原因。サイトマップを作成して送信した。441件のURLが含まれている。
長期間の海外接続の遮断によりGoogleのインデックスなどの情報が消滅した。2002年には +http://www.googlebot.com/bot.html が当サイトをクロールしており、蓄積されていたデータの消滅は残念だ。
14 Google検索のインデックスを確認する(2025.04.03 追記)
サイトマップを送信後、一週間が経過した。確認すると何故か586件がインデックスに登録済み、82件が未登録とあり、サイトマップに含まれていないKML、CGI、画像のURLが散見される。Googleで鈴鹿山脈/登山日記 site:cty-net.ne.jp を検索すると273件も表示されるが、任意のキーワードで検索してもはほとんど表示されない。
未登録の原因は、(1)海外接続の遮断解除後にクロールが未実施であること、(2)検出又はクロール後だが登録されていないこと、(3)httpとhttpsで重複しておりhttpsが選択されていないこと、(4)noindexタグがあること、さらに(5)当サイト内に接続先未修正のリンクが残っていることだ。
(1)と(2)に「アカヤシオ/鈴鹿山脈・御在所岳周辺にて」や「入道ヶ岳・磐座めぐり」が含まれ、(3)には「日付順インデックス」や「鈴鹿山脈インデックス」があるので登録をリクエストした。
15 Google検索の状況など(2025.05.28 追記)
Webサーバに対する海外からの接続遮断が解除されて2ヶ月が経過し、Googleで検索すると幾つかのページがヒットするようになった。
海外接続の遮断中にWebサーバは Apache から Nginx に変更されたらしく、何かと使い勝手が悪くなったが仕方ないとは思っている。ただ、新設された https://cty-cns.jp には管理に必要なユーザのFTP接続情報やディスクの使用量が見あたらない。未だに海外からの接続遮断を解除したことが公表されないことも気にかかる。
ISPに「安全・安心マーク」を付与している「インターネット接続サービス安全・安心マーク推進協議会」 の「マーク付与事業者情報」を見ると、接続遮断中もCTY(株式会社シー・ティー・ワイ)に安全・安心マークの付与を継続していた。審査は毎年実施されるようだ。通行止の道路は交通事故が発生しないので安全と認めるのか。そんなものは道路ではない。この団体の審査結果を信用する気になれない。
CTYにはインターネット接続というISPとしてあるべき責務を放り出さないで欲しいものだ。海外からの接続遮断1年2ヶ月に至った事情は承知していないが、希有な体験をさせて貰った。今後、同社が提供するサービスがまともな品質であることを願う。まずは海外接続の遮断解除を公表し、社長と担当部長は切腹最中でも配って歩くべきだろう。