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  3. 2016年6月27日

御在所岳日記

2008年9月の土石流以降、久し振りに裏道を登りに使った。

登山日
2016年6月27日月曜日
ルート
裏道-御在所岳-御在所ロープウエイ

御在所岳・裏道登山道

御在所ロープウエイの有料駐車場から出発する。ロープウェイ駅を右に見て裏道1合目へ石段を下りるが、何でもない所で転倒しそうになる。コンディションは良くない感じ。前方でサルが一頭、谷へ姿を消した。

写真1 蒼滝不動写真2 蒼滝への下降標識

裏道の石段を上がれば蒼滝不動。明日は不動祭りだが、現在も祭事はあるのか。なお、近年、蒼滝茶屋の営業を見た記憶がない。裏道を30m程進むと蒼滝への下降階段がある。疲れるのでパス。標識は「青滝不動尊」もあると教えてくれるが、そんな微妙な名称の不動尊があっただろうか。この標識を修正するなど、誰も手を出していないのも不思議。

写真3 銭浪ヶ淵

蒼滝大橋の下を通過したら早々に斜面を登り、大橋西詰から工事道路を利用する方が安全だが、そのまま谷道を進む。砂に埋没していた銭浪ヶ淵に蒼色が戻っている。花崗岩は赤茶色だが。登山道に居座るヘビを避けるとスリップ。やはりコンディション良くないなぁ。二段の砂防堰堤を横目に草が茂る細道を登って工事道路に出た。

工事道路の終点から、土石流対策で設置された格子形砂防えん堤へ。平時なら高巻くこともなく通過できる。対岸には日向小屋がぽつりと孤立している。以前は小屋の前を通過したが、登山道が付け替えられてしまった。残念なことだ。

写真4 工事道路から日向小屋と砂防堰堤
写真5 砂防堰堤写真6 日向小屋
写真7 土石流の河原写真8 兎の耳

堰堤の鉄パイプは水面付近で腐食が始まっている。砂防剛構造研究会は「50~80年程度の間は腐食しろ控除後の設計板厚が保証される」と書いているが、局部腐食を避ける措置はないのだろうか。素人ながら疑問に思う。

藤内小屋は平日なので営業していない。ベンチには登山者が7人ほど。日向小屋から藤内小屋までシャワークライミングに付き合った経験があるが、今はただ白い花崗岩が転がっているばかり。藤内小屋からは土石流で荒れた河原を歩く。土石流の直後は真っ白だったが、随分と緑が混じるようになった。

兎の耳から鎖の斜面を登って登山道に乗る。ここからは概ね土石流前の登山道が残っており、直ぐに水場がある。以前は「最後の水場」の看板があったが、知多半島で野犬からエキノコックスが見つかるご時世では、生水を飲む気になれない。周辺は樹林。渓谷の水音に、セミの鳴き声、鳥のさえずり、気分は良いがペースは上がらない。

写真9 国見峠と鈴鹿県立公園杭

7合目が近づくと「特別地域鈴鹿県立公園」のコンクリート杭が残っている。同じ杭が国見峠にもある。こちらは彫りが深くて読みやすい。付近は平坦地だが、昭和6年~11年に三重鉄道が発行したパンフレット「新緑から夏へ湯の山温泉御案内」によれば北冷水にキャンプ用の山小屋があったらしい。ここだろうか。

出発から3時間47分で裏道9合目の遊歩道に到着。出合った登山者は40人余り。そして飼い犬1匹。40分くらいは道草に使った。道草をせんとや生まれけむ。

御在所ロープウエイ

写真10 御在所ロープウエイ・山上公園駅にて

アカトンボを国見峠で見たが少ない。山頂・朝陽台で進行中の工事は、三重県の気象観測施設に係わるものらしい。タンクを置き、水道管や仕切弁を埋め込んでいる。

今日もヒザに負担をかけないように下山は御在所ロープウエイを利用する。施設点検で運休していたが、床面のペンキ矢印が新しくなっただろうか。良く分からない。

平日だが、それなりに利用者がある。御在所ロープウエイの会社案内では、昭和34年に営業開始。ロープウェイ搭乗客数1,000万人突破が昭和47年、2,000万人突破は昭和60年、3,000万人突破は平成10年。所要期間は各々13年。4,000万人突破は記載がないが、既に18年。そろそろクス玉の出番か。

山と高原地図44 御在所・霊仙・伊吹

蒼滝から東側の遊歩道は8年前の豪雨で消滅した。出口を堰堤で塞がれたので、当分は復旧を期待できそうにない。しかし、昭文社の「山と高原地図」には赤線が残っており、漫然と「通行止」の記載がある。これでは裏道から蒼滝へ下りられることを理解できない。そして、消滅した「蒼滝橋」の名称が残っている。営業していない蒼滝茶屋の記載があり位置も130m程ズレている。蒼滝大橋東詰のトンデモナイ所に「希望荘」がある。利用者への配慮の欠落が根底にあり、間違いも放置されている。困ったものだ。

行程表

9:41御在所ロープウエイ駐車場
13:289合目、山頂遊歩道
(作成 2016.06.28)